5月18日 東京市場為替戦略 《8:15》
【市場注目ポイント】
ECB不胎化政策、好感へ
ギリシャ国債償還、借り換え不安後退か
ギリシャ、緊急支援枠145億ユーロ要請へ
一時的、リスク回緩和
ユーロドル下落懸念浮上
【東京市場為替売買シナリオ】
EU圏重債務国が財政再建のための緊縮財政が経済停滞に繋がる恐れがあること、EU・IMF緊急支援枠の機能性不信や英国財政赤字拡散懸念などを材料に、ユーロドルとポンドドルは1.2234ドル、1.4249ドルのそれぞれ安値をつけることとなった。
このような中、ECBは165億ユーロの公社債、国債などを購入しているが、ギリシャ支援の一環として開始した債券買い入れ策に対する不胎化計画を発表した。具体的には、具体的には、1週間物1.0%の預金の入札を実施し、このオペを通して市場から公社債など購入した資金を吸収することになり、量的緩和を懸念した投資家の不安が和らいだ模様だ。
ECBの不胎化政策により、売られ過ぎたユーロドルに警戒感がつよまり、短期筋の買戻しとストップロスを巻き込みながら、1.2260ドルから1.2410ドルまで急速に回復した。加えて、ユンケルEU議長のユーロドル下落速度の速さを懸念した発言もユーロドルの買い戻し材料となった。だ、ギリシャは19日に国債償還を控える中、ギリシャは既に、55億ユーロの資金手当ては完了しているが、145億ユーロの緊急支援要請をしており、新規国債を無難に発行できるか不安材料を抱えているため、一旦1.2280ドルへもどされている。終盤にかけて、NY株式市場の回復に連動する格好で、ユーロドルの買いが再び活発化し、1.2395ドルまで上昇した。
ECBによる国債はじめ公社債購入によって、市場の資金を吸収する不胎化が好感され、一時的にユーロドルの買戻しが先行すると観測されるが、EU・IMFによる緊急支援枠が目先の資金繰り緩和に繋がるものの、根本的な財政再建策にはならないことに不安材料は残るため、ユーロドルの上値は限定的と考えられる。ECBが資金回収をすることにより、ユーロ金利の低下は避けられるが、ECBが保有することとなった各国国債など価格下落によるECBの信認性低下は避けられず、ユーロドルにとっては負の材料だ。
昨日も【市場注目ポイント】で他通貨ドル買戻しのサプライズ要因?を指摘したが、ECBによる不胎化は継続されるようだが、量的緩和を懸念した市場の不安後退も一時的と観測され、上昇した場面での売りに徹したいところだ。
英財政悪化懸念によるポンドドル売りも、下げ過ぎ警戒感が強まる中、ユーロドルの買戻しに連動する格好で1.4360ドル付近から1.45ドルへ大幅上昇となった。この水準は、月曜日の始値と同じであり、行って来いの展開となったと見られる。英連立政権内の財政削減は大筋合意だが、各論での相違が浮上しており、英財政削減計画の遅れが懸念されている。
昨日の安値から上昇した材料は、英国連立政権が積極的な経済成長戦略を伴う財政削減策を打ち出したわけではないことから、ポジション調整的な相場展開とみた方がよさそうだ。ユーロドルに連動しやすい動きが続いているため、一旦買戻しの流れに乗らざるをえなく、上昇場面での売りとしたい。
英欧ソブリン・リスクに影響されやすい豪ドル・ドルは、ユーロドル、ポンドドルの急速な買戻しに連動する格好で、0.87ドル半ばから0.8825ドルへ買い戻されたが、途中、ユーロドルなど利食い売りの下落に引きずられ、0.8680ドルまで急落した。その後、NY株式市場の回復に合わせるように0.8780ドルで引けた。豪ドル・ドルの動きに主体性がなく、主役であるユーロドルの相場展開に連動するため、本日の東京時間は一旦、買い戻されるとみた方がよいだろう。ただ、英欧財政悪化懸念は強く、一方的な買戻しにはなりそうにない。
※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。
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