7月30日 東京市場為替戦略 《8:30》
EUストレスト後の安心感と米耐久消費財受注の想定外の悪化を材料に、1.30ドル半ばを数回試すも上値が重かったユーロドルは、昨日のEU圏景況感指数と独失業率・失業者数の改善を切っ掛けに、ストップロスを巻き込みながら一気に1.3105ドルまで上昇した。
米企業業績改善に期待した米経済も、米地区連銀景況報告で一部地区に景気回復の鈍化が確認されたことや強弱感が混じる米住宅市場の先行き不安などによる米国経済の遅れに比べ、直近の独IFO企業景況感指数や独GfK消費者信頼感指数など欧州経済の底堅さが際立ち、ユーロドルの底堅さに繋がり始めたと考えられる。同時に、経済回復過程に見られる金利上昇も米欧金利差拡大となり、ユーロにとって支援材料となっている。リスク許容度を中心と見るか、米国経済動向を重視するかによって、ユーロドルなどの他通貨ドルの動きが異なると指摘したが、ここ数日は、米国経済の悪化を材料にしたドル売りによるユーロ上昇がメインであり、独経済の好調さは脇を固める支援材料と思われる。
そのため、独以外のEU加盟国経済の悪化やEU重債務国国債価格が何らかの要因で大幅に下落した場合の欧州系金融機関の含み損拡大など考えられ、楽観的見方は大きく後退するリスクは常に注視する必要がある。市場筋の多くが、米経済先行き懸念によるドル売りを継続する限り、ユーロドルの底堅い展開が見込めそうだ。
ポンドドルも英GDP改善、英インフレ地合いによって、1.56ドル前半から1.5660ドルまで上昇傾向にあったが、英6月住宅ローン承認件数は4.76万件と事前予想の4.88万件を下回る水準だったことと英7月ネーションワイド住宅価格も低調で、一連の英住宅指標がポンドを圧迫する形となり、一時1.5580ドル付近まで軟調な地合いとなった。ただ、それ以上に米国経済の後退をメインにする市場筋の考えがメインとなっており、ポンドドルの下落幅も限定的となり、下げた場面での買戻しが先行する格好となった模様だ。積極的なポンドドル買いが無いだけに、上昇力は無いと思われるが、底堅い展開が予想される。
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