プロの為替戦略プレミアム

7月26日 東京市場為替戦略 《8:05》


ユーロドルは、前月より低下すると見られていた独IFO企業景況感指数が大幅に改善したことを受けて、一旦1.2880ドルから1.2960ドルまで上昇したものの、EUストレステスト基準内容が緩いとの見方が高まり、ポジション調整とみられる売りが先行し、1.2800ドル付近まで急落した。ただ、EUストレステストの結果、対象金融機関91行中、7行が総額35億ユーロの資本不足にとどまり、事前予想より少なかったことを好感した買戻しによって、1.2920ドルまで回復している。

資本不足を指摘された金融機関は、資本増強に取り組み事となるが、資本調達できない場合の安全弁である欧州金融安定化ファシリティーが機能することから、一応、混乱は避けられた結果となっている。また、欧州系金融機関の財務内容が不透明だった時期と比較すれば、EUストレステストでは、EU圏GDPの悪化や国債価格下落による収益減まで見込んでおり、EUストレステスト基準が厳格でないと批判される中、ある程度の財務内容の透明性が維持されたとの見方もあるため、ユーロドルの大幅下落には結びついていないと観測される。

ただ、EU圏重債務国国債の価格変動は前提にされているが、デフォルト等満期時までに支払い不能となった場合などの損失リスクは除外されている。ギリシャ、スペインなどPIIGSに財政破綻があった場合のリスクは排除されたため、今後の市場コンセンサスによって、EUストレステストの基準値の甘さが指摘されれば、欧州系金融機関の先行きへの不安感は解消されないこととなる。また、検査内容が厳格でないとなれば、欧州系金融機関の基盤の弱さは解消されないこと隣、ユーロドルへの不安材料となることだろう。加えて、EU周辺国の国債価格も不安定の中、財政再建が進まないハンガリー国債格下げなども欧州系金融機関の財務悪化要因となりそうだ。

EUストレステストに対し、市場筋は悲観的と楽観的見方が共存したわけだが、諸手を挙げて喜べる状況ではないと見られるが、EUストレステスト後の最悪の状況が避けられただけに、NY株式市場上昇とEU圏経済指標改善などによって、底堅い展開になると思われるが、1.3000ドル付近まで上昇することはなさそうだ。目先のユーロドル買戻しが続くと思われる。

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。

※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。

おすすめFX会社

経済指標カレンダー

政策金利表