7月22日 東京市場為替戦略 《8:10》
FOMC議事録で米経済のデフレリスクなど慎重な景気認識が示される中、バーナンキFRB議長議会発言がハト派的内容になると予想されたため、ドル円の上値は限定的と見た。結果、米経済の見通しが「異常なほど不透明」としたうえ、現在の雇用市場が失業率低下に繋がらないとの見通しを示唆した。また、必要に応じて一段の政策を講じる態勢を続けているとしたため、米経済先行き不安は解消されない状況となった。
これを受けて、87円半ばへ上昇したドル円は87円割れ水準へ下落したが、日銀副総裁の「極めて緩和的な金融環境を粘り強く維持する」との発言が影響し、ドル円の下落速度も限定的となった模様だ。ただ、「特定の為替水準を前提にして金融政策を考えることはしない」としており、市場で囁かれる85円の節目での防戦とはなりそうにないだろう。NY株式市場が109ドル程度下落したため、ドル円の上値は再び、抑えられる地合いが継続すると観測される。
ユーロドルはEUストレステストを控えた利食い売りが先行する格好となったが、下げ幅が大きすぎたこととEUストレステスト結果が良好との見通しを背景に買戻しの動きに転じ、1.28ドル半ばから1.29ドル前半へ上昇した。ただ、23日のEUストレステストの結果公表を前に警戒感が高まると予想され、一部では欧州金融機関の財務力への懸念やポルトガル国債入札不調などから、予想とは反し、1.2820ドルまで下落した。その後、バーナンキFRB議長の米経済先行き不透明発言に、リスク許容度低下によるユーロドル売りが加速したため、1.2735ドル付近まで大幅下落となった。
一時は、ストレステストによって、不透明だった欧州系金融機関の財務内容が明確になれば、金融市場の安定化に繋がるとし、EUストレステスト後の資本注入などの財源に金融安定化に向けた基金である欧州金融安定化ファシリティーが機能することが明確になるとの見方にユーロドルが底堅い展開となったが、各国金融機関への資本注入が相次げば、欧州金融市場の安定化が後退するとの見方が強まりだしたため、ユーロドルの上値は重くなりそうだ。
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