6月30日 東京市場為替戦略 《8:20》
英連立政権の運営能力の高さ、財政再建計画が厳格なことや英金利先高感を背景にポンドドルは堅調に推移していたが、ユーロドルの下げに連れて、一時1.50ドル後半から1.5010ドルへ急落した。ただ、順調に財政再建計画が始まる中、英30年物国債の需要の高さに支えられたことによって、ポンドドルは1.5097ドルまで回復した。その後、欧米株式市場の大幅下落によって、一旦上値は抑えられ、1.5050ドルで引けた。
英金利先高感、英財政健全化期待、英連立政権のガバナンス評価を考慮すれば、EU圏債務問題との違いが鮮明になりつつあり、ポンドドルの下げた場面での買戻しが優勢になると考えられる。英住宅価格上昇、BOEが2.0%を目標とする物価指数が前年比3.4%へ上昇などインフレ懸念も浮上しており、少なくともBOEが資産買取額の減額など出口戦略へ言及する方向にあると観測されることも、ポンドドルの下支え材料だろう。
中国の景気減速が示唆され、世界の景気回復が腰折れするとの懸念が広がったほか、独系金融機関財務内容悪化とEU圏債務問題悪化懸念が強まる中、リスク資産からの資金流出が加速した影響によって、豪ドル・ドル売りが先行し、0.8640ドルから0.8465ドルまで右肩下がりの展開となった。豪経済が中国経済動向に委ねられている部分が多いだけに、今後の中国経済低迷は豪ドル・ドルの上値を抑える大きな要因だ。また、ドル円の軟調さと共に、豪ドル・ドルの下げが、豪ドル円の下落に繋がるため、本邦機関投資家の損切り発生となり、売りが売りを呼ぶ循環となり、更に下値を探る展開となる可能性は高い。買戻しも予想されるが、跳ねた場面では売りだろう。
また、米住宅関連指標悪化に伴う米景気の先行き不透明感が増す中、6月の米消費者信頼感指数が大幅に低下したことや、中国の景気先行指数が下方修正されたことを受けて、ドル円は88円後半から88.30円へ一時的に売り込まれた。ただ、終盤は買い戻しも入り、88.60円で引けた。材料不足のドル円は、欧米の材料に左右されやすく、消去法的に回避通貨となっているようだ。ただ、格付け会社は日本政府の財政再建・成長戦略策へ懐疑的な見方を強めていることから、一方的な円買いにはなり難いため、欧米経済、財政悪化によるドル売りが先行するものの、下げた場面では買戻しが入ると見られる。
小幅ながらドル円が軟調な地合いとなる中、ユーロドルの下げに連動したユーロ円は、108円後半から107.35円まで急落し、ドル円の買い戻しとユーロドルの反転により、108.10円で引けた。ポンド円は、ドル円が高値推移する中、ユーロドル下落に連動したポンドドル売りに圧されて、133.30円から134円へ上昇後のポンド円は133円付近へ下落した。その後、ポンドドルの買戻しによって、134円付近へ上昇するも、ドル円の下落とポンドドルの売りに圧されて、133.30円で終了した。一方、豪ドル円は、豪ドル・ドルの一方的な下げの影響が大きく、76.80円から75円付近へ下げ、75.20円で引けた。
【本日のポジション戦略】
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