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6月30日 欧米市場為替戦略 《16:05》

6月30日欧米市場
【市場注目ポイント】
米長期金利動向、3.0%割れ=欧州国債から米債へ資金流入
欧州系金融機関財務内容悪化による公的資金注入による財政悪化懸念
保証コスト上昇、ECB借換えオペ実施か
ギリシャ、スペイン、ポルトガル、アイルランド国債価格急低下、
EU圏国債価格下落による民間金融機関・ECB財務悪化へ

【欧米市場為替売買シナリオ】
  EU圏重債務国国債を保有する欧州系金融機関財務内容悪化懸念とEU圏経済先行きの不透明感が高まる中、ECBによる1年物資金供給オペの返済期日を明日に控え、欧州金融機関の資金調達懸念が強まっていることを材料に、ユーロドルは1.2190ドルから1.2165ドルまで下落した。ストレステストによる欧州金融機関財務内容悪化に公的資金注入することは、各国政府の財政負担に繋がるため、ユーロドル売り材料と見られる。ただ、日本時間に新規材料が少なく、月末と期末が重なったことから、一旦リスク軽減の動きが先行し、1.2240ドル付近まで回復している。

   欧州系金融機関の財務内容悪化は金融市場での資金調達の弊害になることから、ユーロドルの上値を重くする材料だ。ECBの1年物供給オペ期日後に、3ヶ月物での借換えを供給すると観測されているが、欧州系金融機関がお互いにやり取りする金融市場でのリスクは高まる方向になるだろう。懸念されることは、ECBなどEU中央銀行が民間金融機関の抱えるEU圏重債務国国債を肩代わりしていることが、中央銀行の信認低下になる大きなリスクとなっているため、ユーロドルの暴落も視野に入ってきた。

  加えて、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、EU圏のインフレ率が低水準にあることで、市場の安定化と実体経済支援に向けた低金利政策を実施しやすいと示唆したことも、ユーロ金利の先安感を強めている。反転した水準であることから、引続き売りとしたい。

  また、ユーロドルの軟調さにつれながら、英消費者信頼感指数が事前予想より若干悪化したことを受けて、ポンドドルも1.5060ドルから1.5030ドル付近へ下落した。ただ、英連立政権の運営能力の高さ、財政再建計画が厳格なことや英金利先高感を背景にポンドドルは堅調な動きをし、1.5070ドル付近まで上昇し、日中高値付近で推移している。

BOEの想定するインフレ率より、実体経済のインフレが高めで推移していることが、英金利先高感を根付かせており、財政再建策と先行きの景気回復期待を材料に、ポンドドルの底堅い展開は継続すると見られる。加えて、英国の不動産市場が「広範な安定性」を示す中、英6月住宅価格は4ヶ月連続で上昇し、2年ぶり高水準となったことも、ポンドドルの買い材料だ。

  一方、昨日のEU圏経済後退、債務問題懸念などリスク回避を高める中、豪ドル・ドルが0.86ドル半ばから0.84ドル半ばへ大きく下落してきたが、日本時間に新規材料が無く、ユーロドルの買戻しに連動されたことと昨日の下げ過ぎの調整によって、0.8550ドル辺りへ買い戻された。ただ、中国の景気減速が示唆され、世界の景気回復が腰折れするとの懸念が広がったほか、欧州系金融機関財務内容悪化とEU圏債務問題悪化懸念が強まる中、リスク資産からの資金流出が加速する傾向に変化はなく、豪ドル・ドルの上値は限定的になるだろう。

  米消費者景気信頼感指数が市場予想を大幅に下回ったことや米長期金利低下を材料に、ドル円は上値の重い展開となったが、88円半ばでの値幅が限定的な展開となった。米長期金利低下と共に、円長期金利の低下も同時進行していることから、急激な日米金利差とはならず、一方的な円買いも限定的になると思われるが、欧州の金融システム不安や米景気の先行き懸念を背景に世界的な軟調な株式市場の影響を受けて、ドル円の上値の重い展開が続くと思われる。

  この様に、ドル円が小幅な展開する中、他通貨円は他通貨ドルの動きと同じ方向となっている。ユーロ円は108円から107.70円へ下落したが、108.50円まで上昇した。その後、108.10円へ再度売られたが、ユーロドルの買戻しによって、108円半ばで引けた。また、ポンド円は133.40円から132.90円まで売られた後、133.60円まで回復し、133.40円で引けた。同様に、豪ドル円は75.45円から74.95円へ下落後、75円前半で推移したが、75.70円付近で引けた。

  昨日のユーロドル、豪ドル・ドルの大幅下げの調整が先行し、他通貨円へも影響しているが、ポジション調整一巡後は、欧州債務問題、リスクオフによる高金利通貨からの資金流出などによって、ユーロドル、豪ドル・ドルは下げる地合いが続くと思われる。


【本日のポジション戦略】
《ドル円》月・期末のドル買いも、米長期金利低下、欧米株式市場下落懸念で上値限定的
ドル売りゾーン88.60-75円
ストップロス89.15円
ターゲット88.20円
(16:00、88.64円)

《ユーロドル》ストレステスト後の資本注入による財政負担増、資金調達難懸念、欧州債価格下落
ユーロ売りゾーン1.2230-45ドル
ストップロス1.2285ドル
ターゲット1.2130ドル
(16:00、1.2232ドル)

《ポンドドル》英住宅価格堅調、30年物入札堅調、英財政健全化期待。英政権のガバナンス評価
ポンド買いゾーン1.5045-60ドル
ストップロス1.4995ドル
ターゲット1.5130ドル
(16:00、1.5055ドル)

《ユーロ円》ドル円の上値抑えられる中、ユーロドルの下落によるユーロ円下げ
ユーロ売りゾーン108.45-60円
ストップロス109.10円
ターゲット107.50円
(16:00、108.50円)

《ポンド円》ドル円上値重く、ポンドドル底堅い。対米ドルでポンド高と円高、ポンドと円の綱引きも、ポンドドル底堅さが優勢。
ポンド買いゾーン133.35-50円
ストップロス132.80円
ターゲット134.30円
(16:00、133.46円)

《豪ドル円》EU圏ソブリン・リスクによる回避。買い戻し一巡後、豪ドル・ドル売りとドル円の下落による豪ドル円下げへ
豪ドル売りゾーン75.85-00円
ストップロス76.60円
ターゲット74.80円
(16:00、75.88円)

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。

※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。

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