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3月8日 欧米市場為替戦略 《16:40》

【市場注目ポイント】
EU圏ソブリン・リスク低下
EU、仏、ギリシャ支援表明
日本財政悪化懸念浮上、日銀量的緩和検討、
日本政府、介入額増額・デフレ対策検討

【欧米市場為替売買シナリオ】
 米非農業部門雇用者はプラス圏に転じることはなかったが、2月の豪雪の影響を勘案すれば、今後の雇用関連指標統計に改善が見込まれる可能性が高いことが、FRBの利上げ時期が繰り上げられることを材料に、ドル円は90.25円付近から90.70円まで買われる展開となった。 

2週間ぶりに90円に回復したドル円に、本舗輸出筋の実需ドル売りも出たことから、90.70~80円付近は抑えられる格好となったが、日本側にも、日銀の量的緩和検討、政府の5兆円の介入資金増額、財政赤字削減に無策などがあり、ドルが買われるばかりではなく、円を売る材料も浮上している。介入資金増額だが、5兆円増額により、30兆円近い資金の円売り余地が拡大されており、所謂、口先介入とも取れる対策だ。

 市場筋には依然として円高志向が多いように思われるが、積極的にドル円を売る材料が後退する中、英FT紙が報道した「債務危機ギリシャの次は日本か」は、ソブリン・リスクに敏感になっている市場環境には、重視されることと思われ、円売り地合いは継続すると考えられる。節目と思われる90.80円付近が突破されれば、91円半ばが視野に入ると思われる。

 米雇用指標が改善したことに連れて雇用市場の先行きの明るさ、EU、仏がギリシャ財政削減に手助けをするとの観測が強まったことを背景に、欧米株式市場の上昇となり、ユーロドルの底堅い展開は継続している。朝方の1.3620ドル付近から1.3690ドルまで回復し、高止まりしている。ギリシャ政府の曖昧な削減策に、年度内にGDP比4.0%減の赤字削減は頓挫するとの見方が先行し、一時1.3440ドルまで軟調な展開となった。ただ、EU全体として、ギリシャ問題を対処するとの見方が強まり、ギリシャ問題がEU全体を滅ぼすとの見方を否定させており、ユーロドルの買戻しを先行させている。

 EUがギリシャを突き放すような言動がなければ、一旦ユーロドルの買戻しが継続されると思われる。5月までの借り換えが順調に進まなければ、ユーロドルの上昇にも限界があり、再度売られやすい状況になるだろうが、当面の動きは底堅い展開だろう。

 ポンドドルは、ユーロドルに連動する格好で、1.5115ドルから1.5185ドルへ上昇している。EU圏ソブリン・リスクが大幅に後退したことにより、一旦売られ過ぎたポンドドルのポジション調整と見られる買戻しが入ったと考えられる。英国の経済指標の改善は遅れており、税収増の見込みないため、英財政赤字削減は改善の遅れとなるとみられている。また、5月の英総選挙では与野党勢力が拮抗しており、財政削減実施が不調に終わるとの見方もあり、今回のユーロドル買戻しに連動することにも限度があるとみられる。ただ、ユーロドルの買戻しの動きは暫く、継続すると予想され、ポンドドルの上昇も連動するとみた方がよさそうだ。

 EU圏ソブリン・リスク低下によるリスク許容度上昇と資源価格の安定によって、豪ドル・ドルも底堅く、0.9070ドル付近から0.9118ドルまで上昇する展開となっている。豪経済の先行きが堅調な観測もあり、機関投資家の豪ドルへの投資意欲は高いと見られている。

 ドル円が上昇する中、豪ドル・ドル、ユーロドル、ポンドドルも買い戻しの勢いは強く、対ドルでの円売りとユーロ、ポンド、豪ドル買いの組合せにより、豪ドル円、ユーロ円とポンド円は上昇基調にあると見てよいだろう。EU圏ソブリン・リスク低下が後退しなければ、他通貨円の下値は切り上げられることと思われる。

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。

※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。

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