3月5日 東京市場為替戦略 《8:38》
【市場注目ポイント】
米非農業部門雇用者数予想動向
上海総合株価指数、中国金融引締め材料視されるか
政府・日銀、デフレ・円高対策検討か
【東京市場為替売買シナリオ】
ギリシャ政府の追加財政赤字削減策を好感し、1.3735ドルまで上昇したユーロドルだったが、その勢いは短期間に消滅することとなった。昨日のECB定例理事会は政策金利を1.0%に据え置き、無制限供給方式オペの継続を決定したEU圏経済停滞による財政出動による財政悪化など悪材料が多いことから、ECBの出口戦略が大幅に後退するとの見方が強まった。
トリシェECB総裁は、ギリシャ政府財政赤字削減策を高く評価したものの、ギリシャ政府による自助努力に期待すると共に、IMFがギリシャを救済するのは「適切ではない」との見解を示唆したため、ギリシャ財政赤字削減が計画通り実行されるかに不安を残すこととなった。依然として、独仏両国は金融支援に言及していないことも、ユーロドル売りに拍車を掛け、1.3690ドル付近から1.3550ドルへ下落することとなった。
加えて、軟調に推移しているユーロドルに対して、トリシェ総裁は「強いドルは米国の利益」と繰返すと同時に、ユーロ安がEU圏経済回復に貢献するとの見方も付け加えており、ユーロドルの下落を容認している。ECB理事の一部も、為替相場の変動によりECBの物価安定目標が脅かされる場合、為替市場への介入が正当化される可能性がある示唆しており、ユーロドル高を牽制している。
一昨日のギリシャ追加財政赤字策に期待し過ぎた市場筋のポジション調整による短期的なユーロドル買戻しの流れは一旦、終了し、再度、ギリシャを含むEU圏ソブリン・リスクがユーロドルの上値を抑える展開が継続すると思われる。一方的な下落は無理としても、下げた場面での利食いの買いを繰返しながら、上昇した水準でのショートポジション維持が効果的だろう。
一方、BOEも政策金利を予想通り過去最低水準の0.5%に据え置くとともに、資産買入れプログラム規模も現行の2000億ポンドに維持することを決定した。市場の一部は、直近のインフレ率上昇と英住宅価格上昇を材料に、資産買取りプログラムを休止し、出口戦略に近づく金融政策を採用するのではないかとの見方もあり、ポンドドルの下げも限定的となったが、景気回復による税収増を図るために、当面、異常な低金利と資産買取りプログラムを継続することとなったようだ。同時に、BOEは景気が再び悪化した場合、資産買い入れ規模の拡大を通じてさらなる金融緩和の余地を残しているとみられ、1.51ドル前半から1.50ドル割れ寸前まで下落する展開となった。
5月上旬に予定されている英総選挙で、少数党による連立政権樹立によって、財政規律がより悪化するとの懸念は解消されず、英国債格下げ懸念があるかぎり、ポンドドルもユーロドルと同様に、跳ねた水準での売りを継続したい。
※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。
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