5月28日 独デフレ懸念想定外もユーロ下値限定的 《8:15》
《ドル円》
欧州市場序盤で米景況感指数の大幅回復を背景に、機関投資家のドル買いが見られ、95.48円をつけた。その後、GMの債務削減交渉が不調に終わったと発表されたため、連邦破産法11条の適用申請に追い込まれるとの観測が一気に強まり、一時ドル円は94.66円まで下落した。ただ、米4月中古住宅販売件数が、市場の予想通り前月比で増加したため、ドル買い戻しに95.35円で終了した。
【東京市場戦略】
GM債務削減交渉は不調に終わったが、破産法適用に向け、米政府支援を得ながらの会社運営になっていくと思われる。市場の大方はクライスラー社と同様の結果になるとの見方があり、ドル売りを加速するほどの材料にはなりそうにない。一方、最近の米住宅関連指標は強弱まちまちだったが、昨日の米中古住宅販売件数に改善の兆しが見られたことと米消費者信頼感指数の先行きの景気回復期待が同時進行したことを受けて、ドルは堅調な展開になると思われる。また、米国債入札が28日まで予定されているが、大量発行による米金利上昇がドルの下支えをしているとの見方があるが、日米欧主要国政府は財政出動による大量債券発行を計画しており、米金利だけが上昇することはなく、円、ユーロ金利も上昇傾向にある。そのため、金利差に大きな変化はなく、材料として取り上げるのは危険だ。その裏で、米格付け会社ムーディーズは、米国のトリプルA格付けを維持し、債務拡大にかかわらず安定的だと示唆したことが、米国国債格付けの下げ不安は大きく後退している。本日は、NY株式市場下落を受けた日経平均の売りが予想されるが、GM問題でのドル売りが限定的だったことから、ドルの底堅さが感じられる。テクニカル的に、95.61円を突破すれば、上昇余地が拡大されるだろう。ただ、強いドル買い材料がないだけに、ドル上値は限定的と見られる。
ドル買い 95.30円
ストップロス 94.70円
ターゲット 95.80円
(8:10、95.37円)
《ユーロドル》
欧州市場開始直後、フィンランド中銀総裁の追加利下げの可能性を発言したことを受けて、1.3985ドルから1.3935ドルへ売られたが、短期筋の買戻しに1.3990ドルへ回復した。その後、独各州5月消費者物価指数が軒並み低下したことを受けて、1.3825ドルへ売られ、1.3835ドルで引けた。
【東京市場戦略】
ECBメンバーの一人であるフィンランド中銀総裁の利下げ余地があるとの発言は限定的と見ていたが、独各州のインフレが低下する指標予想は想定外だった。これら各州の結果を見ると事前予想より0.5~0.7%と大幅低下しているため、ECBは何らかの対応を迫られることになりそうだ。将来のインフレ懸念を抱くECBにとって、現在の政策金利1.0%に利下げ余地は限定的と見られており、精々、0.25%が限度だろう。また、非伝統的金融政策も手詰まり感が強く、デフレ傾向が強まれば、ユーロドルの地合いは弱くなることだろう。これだけで、ユーロドル売りを加速させるには、材料不足だが、当面、ユーロドルの上値は限定となりそうだ。独インフレ低下懸念によるユーロドル売りも限界が見えることから、まずはユーロドル買いから攻めたい。
ユーロ買い 1.3830ドル
ストップロス 1.3790ドル
ターゲット 1.3900ドル
(8:10、1.3838ドル)
《ユーロ円》
フィンランド中銀総裁の利下げの可能性発言に133.35円から132.70円へ売られた。その後、独インフレ低下懸念によるユーロドルの大幅下落の影響を受けて、更に、131.80円へ下落し、終了した。
【東京市場戦略】
昨日は、独デフレ懸念が強まる経済指標発表に併せたように、ECB追加利下げの可能性を漂わせるECBメンバーの発言がユーロを弱めた。一方で、パパデモスECB副総裁は、EU圏インフレは09年半ばにマイナスになるが、EU圏デフレリスクは限定的と発言しており、ユーロの一方的な売りは限定的とみられる。米国国債格下げ懸念後退と米経済指標改善に、円売りも予想され、ユーロ円の上昇に期待できそうだ。
ユーロ買い 131.90円
ストップロス 131.40円
ターゲット 132.80円
(8:10、132.00円)
※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。
※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。







