5月28日 リスク要因減少、ドル上昇へ 《17:19》
《ドル円》
米中古住宅販売数の底堅さから米経済後退懸念が薄れる中、リスク許容度が高まり、95.35円で始まったドル円は節目と見られた95.61円を突破したため、ドル上値余地を拡大することとなった。また、仲値公示にかけてドル不足観測に95.95円をつけ、その後、ストップロスを巻き込みながら、96.66円まで上昇し、引けた。欧州勢はドル買いを先行させ、一時97.05円をつけている。
【欧米市場戦略】
米国債格付け下げ懸念、財政赤字拡大とGM債務削減策動向などを理由にドル売りが先行する市場だったが、米経済指標改善に米国経済の先行きに明るさが感じられるようになった。また、昨日のS&Pによる米国債格付けの据え置き報道に、格下げ懸念が後退している。一方、GM債務削減策は失敗に終わったが、残された期日内に破産法適用を申請されると観測され、米クライスラー社と同様の結果となるのではないかとの見方から、ドル売り材料から取り除かれた格好となった。本日のアジア各国株式市場は、NY株式市場の下落にもかかわらず、上昇する展開となっており、リスク許容度の上昇に円売りが強まったと見てよいだろう。昨日のコメントにテクニカル的なことを記したように、直近ドル高値96.70円と安値93.85円の61.8%戻しに当たる95.61円を突破すれば、ドル上値余地を拡大するとした。特段のドル買い材料が多くない中、市場動向はドルショート保有に不安感を強めることとなったのだろう。一方、財政出動に伴う大量国債発行が金利上昇に繋がり、日米間の金利差が拡大したため、ドル買いが先行するとの見方があるようだが、G-20において、日米欧など主要国は財政出動をGDPの3%するとの国際協約が背景にあり、米金利のほかユーロ、円金利も上昇しているため、ドル買い材料にすることは無謀だ。国債発行に伴う金利上昇は日米欧間で急拡大したわけではないため、ニュートラルな材料となる筈だ。ただ、市場がそのように判断するなら、多勢に無勢ということからも、ドル買いの材料になるのだろう。本日の米経済指標は、米耐久財受注(-0.8%⇒+0.5)、新規失業保険申請件数(63.1⇒62.8万件)、新築住宅販売件数(35.6⇒36.0万件)と改善予想が多いことも、ドル買いへ弾みをつけるとみている。
ドル買い 96.55円
ストップロス 96.10円
ターゲット 97.40円
(17:00、96.63円)
《ユーロドル》
NY市場終盤に1.3870ドル近辺にあったユーロドルは、オセアニア市場で1.3825ドルへ急落したが、短期筋のユーロドル買戻しに1.3852ドルへ戻された。ただ、上値は重く、1.3794ドルへ売り戻されたが、材料に乏しく、1.3830ドル近辺で推移した。終値は1.3827ドル。
【欧米市場戦略】
先週末のEU圏GDPが大幅減少に対し、EU圏経済に後退論が強まったが、EU独ZEW景況感指数の大幅改善がEU圏経済先行きに改善の兆しが見られることで、ユーロドルの地合いは強まることとなったが、昨日の独各州の消費者物価指数の大幅低下が今後の消費後退を懸念させ、ユーロドル売りに拍車をかけることとなっている。本日は、独失業率が控えているが、悪化傾向にある。EU圏業況判断指数もあるが、改善の兆しは見られないことから、ユーロドルの地合いは弱くなるはずだ。ただ、リスク許容度上昇によるユーロ買いは対ドル、円で先行することからも、ユーロドルの下値は限定的と考えられる。ECB政策金利水準に関する発言は相次ぐが、主要国は1.0%維持し、その他周辺国は追加利下げを要求する発言が強まる。追加利下げ幅は限定的であり、大きなユーロ売り材料にはなり難いだろう。
ユーロ買い 1.3870ドル
ストップロス 1.3800ドル
ターゲット 1.3950ドル
(17:00、1.3880ドル)
《ユーロ円》
昨日のユーロドル下落に圧されて131円後半から始まったユーロ円は、ドル円の上昇の影響を受けながら、右肩上がりの展開となった。途中、ユーロドルの緩む場面では132円半ばで揉み合ったが、ドル円の上昇圧力は継続したため、一時134.24円をつけ、134.05円で終了した。
【欧米市場戦略】
米国経済の先行き不安が後退したことで、リスク回避後退による円売りが強まることと思われる。一方、EU圏経済指標に改善の期待が持てない中、大幅悪化にならないとの見方から、ユーロドルの下値も限定的とみている。また、リスク許容度上昇から、ユーロが対ドルで買われる可能性もあり、ユーロ円は堅調に推移するだろう。
ユーロ買い 134.00円
ストップロス 133.20円
ターゲット 135.50円
(17:00、134.10円)
※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。
※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。







