4月28日 リスク回避のドル売り、一旦買い戻しか 《16:55》
《ドル円》
東京市場開始前に96.20円近辺に売られたドル円は、仲値公示にかけて輸入企業と思われるドル買いがあり、96.58円まで戻された。また、米クライスラー社債権を独ダイムラー社が放棄するとの報道が好感されたこともドル支援材料となった。その後、豚インフルエンザが拡大との報に、欧米経済停滞するとの不安が根強いことから、ドル売りが再開し、米財務省によるストレステストの結果、米大手金融機関に増資が必要かも知れないとの一部報道が円買いの動きを加速させ、95.75円まで下げ相場を形成した。終値は95.80円。
【欧米市場戦略】
米ストレステストの結果発表は5月4日に公表されるが、19行中3行が資本不足に陥るとの予想が悪化する観測が流れ出した。当初、最大手行は基準を満たしていると市場は予測していたが、バンカメ、シティグループとウェルズファーゴと第一四半期を好決算の発表をした最大手金融機関の名前が出だしたことが市場に金融システム不安をもたらし始めている。この資本不足は、現在の時点より、2年後の状況で資本不足にならないよう準備するものとされ、米経済が停滞すれば、貸倒引当金等の増額が必要になるため、今から充分な資本を用意しろと言う目論見だ。だから、リーマンショック以降の疲弊した米金融機関の資本増強は急がれ、市場が勝手に楽観視したことが裏目に出て、ドル売りを後押しすることになり、日本の連休の間も懸念材料となるだろう。一方、米クライスラー社は労組間での問題は解決したが、債権者の債務削減など解決すべきことが残され、ドル買いに結びつかない状況だ。ただ、破綻法適用が回避されたとしても、人員削減、工場閉鎖、給与減給などがあり、米経済の先行きには重荷になる要因は解決されないことになり、ドルが上昇しても、一時的な現象に終わることだろう。また、豚インフルエンザは想定外の要因だが、SARSがアジア各国経済を停滞させた連想から、確実に世界的な経済活動へ悪影響を与えだし、リスク回避が強まることは避けられそうにない。現在のところ、日本へこのインフルエンザは発生していないが、万が一にでも日本での発生につながれば、安全通貨としての地位は失われ、円売りへ転じることになる。それだけに、一刻も早い解決が期待されるが、不確定要素として想定し続けなければならなくなった。朝方、予想していた95.70円の節目を一方通行のように達成したことから、短期筋の買戻しも予想される。本日は米消費者信頼感指数を控え、内容は改善の模様だ。この水準から売り込むには、余程の売り材料が必要になり、一旦はドル買い戻しが先行しそうだ。ただ、95.50円を割込めば、94.70円が視野に入ってくる。
ドル買い 95.80円
ストップロス 95.45円
ターゲット 96.80円
(17:00、95.75円)
《ユーロドル》
ユーロドルは、一時、1.2985ドルをつけたが、大方の時間を1.30ドルと1.3035ドルの間を上下し、方向感のない動きを展開した。終値は1.3030ドルへ戻されている。
【欧米市場戦略】
日経平均をはじめアジア各国株式市場が大幅下落したことを受けて、リスク回避が強まり、ユーロ円など他通貨円で円高になっている。その影響からユーロドルの上値は重く、ユーロドルの下値を試す展開になった。一方、欧州最大手ドイツ銀行とスペイン系大手ビルバオ銀行決算が良好な結果となったことが、ユーロドルを支えた格好となっている。昨日はスペイン、ベルギー、イギリスなど欧州各国へ豚インフルエンザが波及しだしたリスクからユーロドル、ポンドドルの売り圧力が強まり、上値を限定的にしたが、感染者数は限られパニック的な動きにはならず、冷静さを取り戻しているようだ。本日はEU圏に材料が少ないだけに、昨日のようなECB利下げに言及する発言に反応しそうだが、それも材料に手垢がついた格好となっている。また、1.29ドル台半ば以下は底堅く、ユーロ売りを推し進める材料が不足しており、買戻しが予想される。
ユーロ買い 1.3025ドル
ストップロス 1.2970ドル
ターゲット 1.3120ドル
(17:00、1.3035ドル)
《ユーロ円》
ユーロドルが小幅な展開をする中、ドル円が大幅に下落した影響から、ユーロ円は125.95円から一時124.38円まで下落。終盤にドル円、ユーロドルの買戻しにより124.95円で終了した。
【欧米市場戦略】
週初から売られたドル円、ユーロドルに関する材料に新鮮さがなくなり、買い戻される可能性が高くなっている。ただ、不確定要素は豚インフルエンザだが、今のところ、欧州各国への影響は限定的となっているため、ユーロ売りが先行するとは考え難い。
ユーロ買い124.80円
ストップロス 124.30円
ターゲット 125.80円
(17:00、124.90円)
※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。
※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。







