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3月31日 自動車危機回避、米経済指標改善=ドル買い、月末にユーロ堅調 《17:12》

《ドル円》

米大手自動車2社の救済問題に猶予期間が設けられた安心感からドル軟調地合いからの買い戻しが優勢となり、朝方の97円前半から仲値公示にかけて98.20円へ大きく上昇した。また、月末と期末が重なり、輸入企業のドル買いが先行したこともドル支援材料となったが、輸出企業のドル売り圧力も強まり、98円台前半を中心にもみ合った。欧州市場開始後はドル買いが先行し、一時98.45円を付け、98.20円で終了した。

【欧米市場戦略】

昨日は米自動車作業部会がGM再建策を拒否したことから、2円以上の大幅下落となったが、米政権による再建策再提出の延長に市場に、本来の相場展開が戻りだしてきた。オバマ大統領の救済猶予に比べ、作業部会の発言は唐突過ぎ、ドル売りが行き過ぎた水準となったようだ。当面の危機は免れた格好となったが、米政府は多額の追加支援金を投入しているだけに、再建策が不十分な結果になれば、オバマ政権への批判は強まり、ドルの大幅下落になることだろう。これを受け、クライスラー社は伊フィアットとの提携を急ぎ、GMも破綻を避けるためにもリストラ策が急務となった。暫くは米経済指標動向を睨みながら、ドル動向が決定されるとみられる。本日は、1月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米シカゴ購買部協会景気指数と米消費者信頼感指数が控えているが、住宅市場の改善傾向は継続されていると見られ、金融市場の安定化に消費動向も底堅くなっていると観測され、ドル買い安心感が出ている。また、市場の噂では、ロンドン市場にドル買い需要が強いこともドル買い要因になっているようだ。

 

ドル買い 98.30

ストップロス 97.40

ターゲット 99.50

17:0098.35円)

 

《ユーロドル》

株式市場の安定にユーロ円の上昇にユーロドルが買われた影響から、ユーロドルは1.3180ドルから1.3270ドルへ上昇した。ユーロ本体に強い買い要因が無いことから、ユーロ上値は抑えられ、一時1.3220ドルへ下落したが、市場のユーロ買戻しに1.3265ドルで引けた。

【欧米市場戦略】

EU圏を取り巻く経済指標の悪化、ハンガリー、アイルランド長期債格付けの格下げ、欧州系金融機関の資本不足などによる金融市場の不安定さから、ユーロドルの軟調さは継続されるはずだが、市場はリスク量を加減しながらの取引を優先させているようだ。一方、中国、ロシアがドルの基軸通貨への不信を募らせ、ユーロを大きく売る展開にもブレーキが掛かっているとの見方も出だした。また、IMFは資金調達にSDR(特別引出し権)建て債券発行も考慮しているとみられ、もし、中国が外貨準備に組入れる行動に出れば、ドル下落につながり、ユーロはSDRに連動して上昇することも考えられる。ただ、直近に実施されることではないため、無視してよいと思われる。2日に開かれるECB定例理事会での追加利下げとCP、長期国債など買い入れを決定すれば、ユーロ売り地合いは強まると思われるが、月末を控えた欧州市場は、先週末の1.36ドル台からの大幅下落にポジション調整に伴うユーロ買いを先行させることが考えられ、ストップロスをしっかり入れた上でのユーロ買いで攻めたい。

 

ユーロ買い 1.3270ドル

ストップロス 1.3190ドル

ターゲット 1.3380ドル

17:001.3285ドル)

 

《ユーロ円》

期末と月末が重なったことから、予想以上にユーロが対円で買われたことと円が対ドルで大幅上昇した影響から、ユーロ円は128円半ばから130.55円へ2円近く上昇することとなった。引けは本日の高値水準である130.60円。

【欧米市場戦略】

米自動車再建策に猶予が与えられたことで、一時的な危機は避けられたことで、リスク回避後退による円売りとユーロが対ドルで買われたため、ユーロ円が底堅くなったようだ。欧州市場の月末にかけて、ユーロドルのショートポジションが解消される動きと米経済指標の堅調予想に円売りが考えられ、ユーロ円は上昇すると見られる。

 

ユーロ買い 130.60

ストップロス 129.80

ターゲット 133.00

17:00130.75円)




3月31日 オバマ米大統領の武士の情け=ドル買いなるか 《8:15》

《ドル円》

米政府自動車再建作業部会がGM提出の再建策を否定したことが要因になり、97円前半へ下落していたドル円は、欧州時間序盤に95.95円まで下落した。その後、売られ過ぎたドル円の買い戻しに96円後半をつけた。更に、オバマ米大統領が米大手自動車2社に対する支援策を2ヶ月程度先送りしたことによって、ドルは97.55円まで回復し97.40円で終了した。

【東京市場戦略】

昨日の日中に発表された米政府自動車再建作業部会の決定は、今まで想定していた米手自動車2社救済を根底から覆すようなものとなり、リスク回避先行の円買いとなったが、オバマ米大統領の考えは発表されておらず、市場に大きな不安が漂う結果となった。注目されたオバマ米大統領の発言は、米自動車産業を無くす訳にはいかないが、両社の再建計画は不十分であり、国家に依存しない根本的な経営再建策を要請するとし、誤った判断を容認し続ける事もできないとした。米大統領は事前合意型の破産法適用も選択肢の一つとし、同時にGM幹部も依然望んでいないものの、破産申請の可能性が高まったと示唆したため、労働組合、GM債権者などとの調整が急がれることとなるが、大量解雇等が避けられない状況となった。このように、リスク許容度低下が重要視される展開に、円は対ドルでリスク回避通貨となる一方、ドルが対ユーロでその役割を担うことが、市場コンセンサスとなりだした。ただ、1~2ヶ月の再建策提出猶予を与えたことが、武士の情けということだろうか。再建策に時間的猶予を与えられた為、ドル急落を避けることができたことから、目先はドル堅調地合いになると思われるが、値幅は限定的だろう。

 

ドル買い 97.20

ストップロス 96.70

ターゲット 97.90

8:1597.35円)

 

《ユーロドル》

EU圏経済の低迷を背景に、ユーロドルは1.32ドル台前半から軟調に推移する中、スペインが地銀を政府管理下に置いたことや、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがハンガリーとアイルランドの信用格付けを引き下げたことなどが響き、1.3115ドルまで売られた。その後、欧州市場筋の利食いやG20での新基軸通貨の話し合いの思惑が後退した事で下げ渋り、1.3190ドルで引けた。

【東京市場戦略】

ドルに多くの不安が残る中、ユーロ売りを先行させることが難しい状況となったことが、ユーロドルの目標とされている1.29ドル半ばを試すことがなかなかできない。ただ、EU圏のハンガリーとアイルランドの財政事情の悪化は深刻なものとなり、世界的な信用危機を受けて借り入れコストが上昇したため、長期債の格付けが引下げられることとなった。EU委員会は1月、アイルランドの財政赤字が今年、GDP比で11%と、EUが認める上限(3%)のほぼ4倍に拡大する可能性があると予測していた。特に、金融機関への資本増強に多額の財源を投入したことが、要因となっている。また、2日に開かれるECB定例理事会での利下げ幅の拡大観測にユーロの上値は重く、非伝統的金融策が導入されるかも注目される所であり、ユーロ地合いは弱い。また、オランダ中央銀行総裁は、銀行システムは明らかに資本が足りないとし、スペインの地方銀行が政府管理下になったこともEU圏金融市場悪化を象徴させることとなっているようだ。

 

ユーロ売り 1.3200ドル

ストップロス 1.3250ドル

ターゲット 1.3090ドル

8:151.3210ドル)

 

《ユーロ円》

ドル円の大幅下落とユーロドルの下落に連動したユーロ円は、127円前半から126.70円まで下落したが、ドル円、ユーロドルの買戻しに128.90円まで大幅回復し、128.40円で終了した。

【東京時間戦略】

昨日の衝撃的なGM報道が、ドル円、ユーロドルを大幅に下落させたが、結局、ユーロドルとドル円はほぼ昨日と同水準に戻されていることから、動きが鈍きなりそうだ。ただ、ECB利下げ観測やEU圏金融機関不安が強まり、ユーロが跳ねた水準ではショートを維持したい。

 

ユーロ売り 128.60

ストップロス 129.40

ターゲット 127.80

8:15128.40円)




3月30日 米自動車作業部会、GM再建計画拒否に激震 《17:15》

《ドル円》

仲値公示まではドル円は堅調に推移し、98.32円まで上昇したが、オバマ米政権の自動車作業部会は、GMとクライスラーの再建計画の受け入れを拒否し、負債削減のため破産処理を行う可能性もあることを明らかにした報道に、97円台前半へ大幅下落となった。また、欧州勢参入後のドル円は、下落スピードを加速させ、96.50円で終了した。

【欧米市場戦略】

米経済指標の改善が見られる中、本日はオバマ米大統領が米大手自動車会社支援策を発表する予定になっていた。これに関し、大統領は、米国にとっての自動車産業を潰すことと大量解雇を避けたい趣旨の説明を先週末に行ったばかりだった。この発言を受けて、市場は米大手自動車会社2社の破綻回避との判断に、楽観的な先行きを予想したが、米政府自動車再建作業部会はGMが求めていた最大300億ドルの融資を行う代わりに、今後60日分の運転資金だけを拠出する方針を示し、GMに対し、新経営陣の下でさらに大規模な再建計画を策定するよう求めた。ただ、朝方、突然のGM会長辞任は米政府による融資との交換条件との見方もあり、ドル売り展開になるとの見方は少なかった。付帯条件としてリストラ策の遂行とあったが、この時点でのリストラ・再建策が作業部会を納得させるものになっていなかったとは多くの市場参加者は見抜けなかった事だろう。市場はドル売りよりドル買いを想定したため、ドルロングの投売りが先行しながら、テクニカル的に底値とみられていた97円前半が割れたため、ドル売りに加速がついたと考えられる。オバマ米大統領のGM支援策はより厳しい内容になり、市場期待を裏切る結果となり、相場展開が大きく変る節目になることも考えられる。ただ、この作業部会の報道を受けて、NY株式市場先物価格は大幅下落となり、ドルへの悪影響は避けられそうにないが、ドルが下げ過ぎとの見方もあり、節目となる96円が維持できれば、ドル再浮上も想定できる。ストップロス幅は近いが、欧米市場筋のGMに対する見方も異なる可能性も高く、ドル反転の可能性もあり、損切り水準は狭いがドル買戻しで攻めたい。ドル転換点である95.50円を割った段階で、直近の93.55円が視野に入ることになりそうだ。

 

ドル買い96.10

ストップロス 95.50

ターゲット 97.20

17:0096.20円)

 

《ユーロドル》

ユーロドルは下落の一途となり、はっきりとした展開となった。東京時間開始前に、欧州経済の悪化に1.32ドル台後半から1.3200ドルへ下落したが、1.3285ドルへ切り返した。その後、ECB利下げ、量的緩和観測などがある中、ポジション調整に1.3220ドルへ下落し、終了した。欧州時間開始と共に、ユーロ下落に拍車が掛かり、1.3165ドルの安値をつけた。

【欧米市場戦略】

独消費者物価指数、EU圏鉱工業新規受注など経済指標の悪化が目立つ中、市場ではECBFRBに追随するかたちで国債の買い取りを表明するのではないかという思惑から、ユーロ売りに加速がつく展開となっている。特に、FRB国債購入発表に1.37ドル近辺への大幅上昇は過度な上昇との市場コンセンサスがユーロ売りに転じさせている。また、本日の欧州時間午後にブリュッセルで発言するトリシェECB総裁が追加利下げを示唆するとの観測もユーロ安要因となっている。先週後半から、欧州企業の発行社債保証コストが急上昇しだしたことも、EU圏経済の悪化を織り込み始め、市場がよりユーロ単体の要因で売買をする方向へ転換しだしたことが鮮明になってきたようだ。ただ、米大手自動車会社の行方次第では、ドル下落に伴うユーロ買いも予想され、一方的なユーロ売りは望めそうにないが、米国サイドの悪材料によるユーロ上昇場面では、ユーロ売りで攻めたいところだ。チャート上の1.30ドル割れは直近の目標としたい。因みに、ゴールドマン・サックスはユーロ買いを推奨していたが、27日付けのリポートで取り下げている。

 

ユーロ売り 1.3200ドル

ストップロス 1.3280ドル

ターゲット 1.3050ドル

17:001.3185ドル)

 

《ユーロ円》

ドル円とユーロドルの下落による円高とユーロ安の組合せによって、ユーロ円は大きく下落することになった。朝方のドル円上昇に130.50円から始まったが、ユーロドルの下落と共に、GM問題による円買いドル売りが加速した為、一時126.45円を付けた。終値は126.80円。

【欧米市場戦略】

非常に難しい相場展開となってきたが、売られすぎたドル円の戻し期待と、ユーロの軟調地合いにユーロ円は125.80円と127.50円の幅を上下する展開になり、方向感を掴み難い状況になりそうだ。ただ、EU圏ファンダメンタルズを考慮すれば、ユーロドルの上昇は難しく、ユーロ円の跳ねた水準ではショートとしたい。

 

ユーロ売り 127.50

ストップロス 128.30

ターゲット 125.80

17:00126.85円)

 

3月30日 日本経済悪化に注目か=円売り 《7:50》

《ドル円》

欧州市場序盤はアジア系ファンドのドル売りに97.75円まで売られたが、米国金融市場の楽観的見通しを背景に98.35円まで買われる中、ECBの追加利下げ観測を背景に、ユーロ円の売りにつれて対ドルでも円高になり、97.10円の水準となった。一方、アジア市場で懸念されていた北朝鮮のミサイル発射問題が日本の地政学的リスクと懸念され、急速に円売りに転じ、一時98.30円を試す展開となったが、97.85円で終了した。

【東京時間戦略】

東京時間は実需で動かされる展開が強く、機関投資家等による3月期末の円買いが先行するとの見方が市場に主流となっていた。また、米財務省による官民不良債権買い取りファンドなど具体化したことを受けて、米金融市場安定化に期待し、リスク回避通貨としての円買いが大きく後退する中、100円を超える水準になかなか到達しなかったことから、本邦輸出筋のドルが積極的に出る展開が継続され、円買いが先行する地合いの現状だ。ただ、米住宅関連市場の回復など最近の米国経済指標の底堅さに比べ、消費者物価の低迷や小売売上高の大幅減少など日本経済に関する経済指標に改善の兆しが見られない中、発表予定にある2月鉱工業生産指数の内容は冴えないものと見られ、日本経済規模の縮小、デフレ懸念が急浮上しているため、円買いを継続することは難しいだろう。また、政治献金問題が自民党二階経産大臣に波及すれば、麻生内閣への不信が募るとみられ、日本政治の不安定化へ発展する模様だ。海外メディアは、日本を政情不安の小国のようだと酷評している。一方、北朝鮮のミサイル発射に対し、日本政府は破壊措置命令を発動したが、防御に対しては不安なものを感じ、地政学的リスクは時間経過とともに高まりつつある。米大手金融機関幹部は3月の業績は12月より悪いと発言するが、経済に上昇の兆しがあるとしており、今後の経営改善に期待できそうだ。ミシガン大学消費者マインド指数が今後6カ月先行き景況感を示す指数は53.5と、前月の50.5を上回ったことも米経済の安定感の表れとしてよいだろう。また、オバマ米大統領は米自動車支援策を発表する予定であり、その対策に期待したい。週末のNY為替市場でつけた97.10円は瞬時に起こったことであり、97円半ばは底堅いと予想できる。ドル上値も輸出企業などのドル売りに抑えられる可能性もあり、値幅は限定的となりそうだが、徐々に下値が切り上げられ、数日中に本年高値99.70円を突破し、3桁定着が考えられる。

 

ドル買い 98.10

ストップロス 97.40

ターゲット 98.80

8:0098.20円)

 

《ユーロドル》

ユーロドルはEU1月鉱工業受注前年比が-34.1%と過去最大の落ち込みを受けて1.3575ドルから1.3365ドルまで下落した。また、NY市場開始後にストップロスを巻き込みながら、1.3255ドルへ急落し。1.3285ドルで引けた。早朝、1.3205ドルへ下落するも1.3265ドルへ戻されている。

【東京市場戦略】

EU圏経済の低迷、中・東欧財政悪化などユーロドルを買える状況になかった中、FRBによる米国債購入、ガイトナー米財務長官発言などドル売りに材料によって、ユーロは対ドルで上昇する展開だったが、ようやく、ユーロ本体の理由により本来のユーロドルの動きになってきたと思われる。チャート上も、ユーロドル下値と想定されていた1.3450ドルを割込んでから下落速度が速まり、1.32ドル台半ばへ一気に突っ込んだ格好となった。同時に、シュタインブリュック独財務相が、EUの安定成長協定を軽視すれば、ユーロがリスクにさらされるとの認識を示したことが、ユーロへの圧迫材料となったようだ。また、独インフレ率の大幅低下もEU圏経済の成長の足かせになり、次回のECB定例理事会で追加利下げ観測がユーロを軟調にさせている。0.25%の利下げ幅予想から0.5%利下げを観測する市場筋が多くなりつつあり、ユーロの上値を重くすると考えられ、直近高値1.3750ドルと安値1.2450ドルの61.8%(フィボナッチ指数)戻しである1.2947ドルが数日中のターゲットとなるだろう。

 

ユーロ売り 1.3300ドル

ターゲット 1.3150ドル

ストップロス 1.3360ドル

8:001.3280ドル)

 

《ユーロ円》

EU圏の経済指標の悪化とユーロに悲観的な独財務相発言によるユーロドルの大幅下落に連動し、ユーロ円は132.90円から131円前半へ売られた。更に、ECB追加利下げ観測に日欧金利差縮小観測に伴う売りに129.40円まで下落後、130.00円で引けた。朝方のドル円の上昇に130.40円となっている。

【東京市場戦略】

ユーロ本来の要因で上昇していないだけに、市場に溜まったユーロドルのロングポジション損切りの発生が予想され、円下落以上にユーロの弱さが鮮明になると考えられる。

 

ユーロ売り 130.60

ストップロス 131.20

ターゲット 128.00

8:00130.40円)

 

3月29日  30日~3日週間為替予想 《14:55》

オバマ米政権の経済対策の枠組みがはっきりとしてきた。財政出動による大型景気対策、住宅ローン減税・住宅差押さえ対策、大手金融機関への資本増強、官民共同不良債権買い取りファンド設立とFRBによる米国債購入策が柱となっている。また、30日には、米政権は米自動車会社2社への追加支援を発表予定の中、リストラ策遂行を求められるが、当面の破綻回避が濃厚となり、大量解雇などの問題も避けられたようだ。これら対策を個別にデメリットを探れば、財政赤字拡大、税金の無駄遣い、モラルハザード、損失の先送り、ドル価値希薄化などドル下落へ直結し、市場筋がドル売りを活発化させることになる対策だ。特に、対ユーロではその現象が鮮明となり、EU圏経済・財政事情の悪化を抱えながらのユーロ急騰となる展開となった。また、日本の政治情勢が混沌とする中、円も一時93.55円という大幅な円高になったが、米政府によるこれら経済・金融対策が功を奏し、米国内の経済指標、特に住宅市場関連指標に底入れの兆候も見られ始め、過度の悲観論の後退がリスク許容度の上昇になり投資資金の流入を促しやすい状況になりつつある。また、日米欧主要国はじめ中国などの株式回復による景気回復観測により、OPECの減産体制の影響もあるが、原油などコモディティ需要を拡大させ、ノルウェー、オーストラリア、ニュージーランドといった資源国通貨の買いに拍車がかかりだした。米大手金融機関幹部は、米官民不良債権買い取りファンドを利用したバランスシートの健全化を推進すると公約し、米金融機関からの貸し出し増を早急に拡大させる意向のようだ。ピムコなど大手投資会社はこの官民共同不良債権買い取りファンドへの資金投資を積極的に取り組むとしており、当初の民間資金の不参加懸念を払拭した格好だ。また、一部の米投資銀行は米政府による資本増強資金の返済をも検討しており、市場の考えている米金融市場の回復時期よりも速まるとの観測も出だしている。米経済指標は、米景気の行方を占う上で注目される指標の発表が目白押しだ。31日に1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、41日に3月のISM製造業景況指数や2月の中古住宅販売成約指数、3日に3月の米雇用統計(予想:失業率8.5%、非農業部門雇用者数66万人減)の発表などが予定されている。内容が悪化した場合、NY株式下落にリスク回避志向の上昇に伴うドル建て資産への資金流入も予想され、ドル需要が再開されることも考えておく必要があるだろう。一方、日本は、30日の鉱工業生産は38.1%減と過去最悪の事前予想となっている。1日の3月の企業短期経済観測調査(短観)では09年度の企業収益や設備投資の計画も示され、市場の注目度は高くなる。大企業全産業の景況判断指数でも前回-36に対し予想は-52と大幅悪化となっており、白川日銀総裁は下振れリスク、デフレを懸念している。同時に、北朝鮮ミサイル問題は政治的解決の見込みが期待できないだけに週末にかけて、地政学的リクスクは高まる傾向にあり、円売り材料になる。ここ1週間の底値である97円を挟んだ水準を維持できれば、ドル売り材料より円に対する不信が強いことから、100円突破も考えられるだろう。2日にはロンドンでG20首脳会合が開かれ、金融監督体制、金融商品規制など討議されると思われるが、注目されることは、米国、英国及びIMFが要望する各国の財政支出による景気回復・経済対策がどのように進展するかだ。懸念されることは、EU圏各国政府が頑なに財政出動を拒み続け、現在の欧州金融市場の不安定が世界経済に悪影響を与えることだ。また同日に、ECB定例理事会が開催され、追加利下げは確実なものと見られるが、非伝統的金融策を導入するかが注目され、決定されなければ、欧州金融機関経営への打撃となるだろう。ただ、ECBはデフレ懸念を抱きながら量的緩和策に対して前向きな姿勢を示しだし、社債・CPなどの買い取りに言及し出したとも言われている。一方、中・東欧諸国の財政悪化・経済停滞によるデモ、ストライキが政情不安を引起しており、EU圏への拡大をも懸念されだし、EU圏主要国の抱える問題は拡大するばかりだ。先週は、ドルの都合(FRB国債買い取り、ガイトナー米財務長官発言によるドル基軸通貨脱落・信認性不安定)により想定外のユーロドルの上昇となったが、EU圏自体の経済悪化、政治混乱などの関連要因がユーロドルの売り圧力を増加させる展開と予想される。

 

ドル円 96.50円~101.00

基本戦略 米経済の回復兆しが見られる一方、日本の鉱工業資産指数、短観に期待できず、円売り先行。日本政府の北朝鮮ミサイル対策に断固とした姿勢見えず、地政学的リスクが浮上。

 

ユーロドル 1.2750ドルドル~1.3450ドル

基本戦略 ECB追加利下げ、EU圏経済指標悪化などユーロ中心の材料に売り圧力増大。チャート面も見逃せず、直近高値1.3750ドルと安値1.2450ドルの61.8%(フィボナッチ指数)戻しである1.2947ドルが次のターゲット。それを割れば、一気に1.2750ドル水準へ。

 

ユーロ円 126.50円~132.00

基本戦略 ドル材料に翻弄させられた先週だが、今週はEU圏、日本の経済指標、政治情勢が材料になる。ユーロの下落率が円より大きくなる予想にあり、ユーロ円の売り圧力は強まる。

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、みなさまに特定の商品をお勧めするものでもありません。上記の為替レートは、参考レートです。

※日中の相場変動、解説はユーロパートナー新着情報に随時掲載致します。

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